1.はじめに
この度、第7代校長となりました、藤井寿久(ふじい かずひさ)です。
これまで附属福山校では、前身である福山電波工業高等学校が学校法人近畿大学に移管された昭和47年(1972年)から令和4年(2022年)3月までの6名の歴代校長は、すべて大阪の附属高校からの異動か、もしくは広島県内の公立高校で校長経験をされていた方が着任されていました。この度、附属福山校で41年間、教鞭をとっていた地元出身者である私が初めて本校の校長に着任することとなりました。
今後は、歴代校長が築きあげられた福山校の歴史、伝統を継承しつつ、常に未来を見据えた“チャレンジ精神”で本校を推し進めて行きたいと考えます。そのためには、同窓会をはじめ校友会等とも更に連携を深め、47万都市福山市だけでなく、通学範囲である広島県東部各市町村や岡山県西部等に本校の魅力をきちんと発信することで、地元に根付き、そして地元から愛される学校として、さらに発展させていきたいと考えております。
2. 教育方針・抱負等
近畿大学学園の建学の精神である「実学教育」と「人格の陶冶(とうや)」を実現すべく、「人に愛される人 信頼される人 尊敬される人」の校訓にあるような人材を育てる学校運営を心がけていきます。これは、生徒達に言うだけで無く、我々教職員も常に念頭に置いて、このような人物像を目指しているところです。
現在の長引くコロナ禍において、人間関係を遮断するさまざまな支障が生じています。ただ単に「新型コロナは怖い」だけでなく、日常生活、学校生活でも暗い影を落としています。マスクをつけての挨拶やコミュニケーション、楽しいはずの昼食は黙食、中学校から楽しみにしていたクラブ活動は制限付き、音楽の授業は声を出して歌も歌えません。これから生きる土台となる心身の向上がストップされているかのような大変な事態です。
しかし人間形成においては、やはり学校時代すなわち思春期が重要な時期であるというのは間違いありませんので、コロナ禍でもみんなで知恵を絞りながら、工夫と努力を重ね多くの学校行事もできるだけ体験させ、この時期にしか得られない貴重な経験値を大切にしてゆきたいと考えています。
さらに、生徒達には昨今の混沌とした世界情勢、社会情勢から眼を背けることなく、人としての正しい生き方を模索していける人物に成長して欲しいと願っています。本校での学校生活が、生徒達の成長に大切な役目を果たせるよう、教職員一丸となって努力していきます。