次に、高校生チーム。
創作台本『河童奇譚』
人間の女の子・綾夏が
人間界にやって来た河童・ミオと友達になります。
恋バナで(ちょっとズレたトークなのに)共感したり。
綾夏がドライヤーを使おうとすると
河童のミオは「頭のお皿が乾いて死んでしまう」と大騒ぎしたり…。
女子トークでキャピキャピと盛り上がります。
一方、他の河童は人間界を警戒しており、
人間との交流はタブーです。
ミオは、不正渡航をしていました。
追っ手との闘い。
ピンチに、ミオは思わず追っ手の河童にドライヤーを向けます。
ここまでが前半のお話。
後半は、ストーリーがガラリと変わります。
前半のお話は、実は、絵本の中のお話でした。
某国が隣国に攻め込み、民間人をも攻撃します。
耐えかねた脱走兵・ミオが、追っ手に追いつかれて命の危機に瀕し、
味方であったはずの上官を銃で殺害してしまうことに。
混乱するミオを救ったのは、
攻め込まれていた方の国の、アーヤという人物でした。
アーヤと共に日本に来たミオ。
日本で出会った加奈とも友達になりますが、
上官の亡霊や罪の意識によって苦しみ続けます。
夏祭り。
花火の音が、
ミオには、銃撃戦の音に聞こえます。
アーヤや加奈の背景に、
ドライヤーを頭に向ける河童のミオのシルエット。
残されたアーヤと加奈が、
河童のミオのお話を絵本にしようとします。
河童のお話のラストシーン。
追っ手にドライヤーを向けるミオ。
アーヤが綾夏となって、ミオを止めます。
誰も苦しまないで済むように……。
近県演劇コンクールの結果です。
この高校生チームが
優秀賞・福山市長賞
演出賞・福山地区高演協賞を受賞し、
県大会に出場しました。
県大会ではさらにブラッシュアップさせて上演することができました。
また、12月の「ふくやま人権・平和フェスタ」でも
この『河童奇譚』を上演する機会をいただきました。
多くの皆さんにお届けできて光栄です。
ご観劇くださった皆さん、ありがとうございました。