2019年3月 8日

山崎瑞弥さん(旧姓:下久吉)(平成7年度卒)を紹介します!

今回紹介するのは山崎瑞弥(みずや)さん!

(旧姓:下久吉(しもひさよし))

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 「撮影:大沼ショージ」

 

1995年度(平成7年度)卒業の本校OGなのですが、

現在、家業のお米農家を営まれているだけでなく、

「お米」をテーマにした実に幅広い分野で

活躍されている、大変ユニークな経歴の持ち主です!

「お米農家やまざき」公式HP
http://www.okome-yamazaki.com
  

今回はTV出演などで大変お忙しい中にも関わらず、

本校からの取材を快諾してくださいました!

   

☆★☆★☆★☆★☆

 

①本校を卒業してから今の仕事につくまでの経緯を教えてください。

近大福山高に在校中、美術部に入部していたのですが
現在も美術教諭をされている岩瀬晶子先生に大変お世話になりました)、
出張でいらっしゃった近畿大学九州工学部(現:産業理工学部)
産業デザイン学科の教授・曽根靖史先生にお声かけいただき、
同大学 に進学し、工業デザインと環境デザインを学びました。

高校在校中は地元・広島または岡山での進学を考えていたので、
最初は戸惑っていたのですが、
九州での4年間は、大学、福岡という街、友人から、
たくさんのことを教えてもらい、視野が開けました。

卒業後、親の希望もあり、地元、福山で就職したのですが、
どうしても「東京でデザインの仕事をしたい」
という気持ちがおさえきれず、2年後に東京へ。

東京でデザインの仕事をする日々は、とても楽しく充実していましたが、
仕事のスピードも早く、生活はなかなかハードでした。

 
数年後、東京在住で、茨城と埼玉の田んぼに通勤という
変わったスタンスの米農家をしている人と結婚し、
それでもデザインの仕事は続けていたのですが、
さらに数年後、子どもを授かったことで生活のペースが変わり、
育児・家事・農家の手伝い・デザインの仕事のすべてを両立することが
難しくなったので、
自分が高校生の頃から目標にしていたデザインの仕事は泣く泣く諦めて、
農家の嫁として、夫の仕事のサポートをするようになりました。

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「撮影:大沼ショージ」

  
ですが、農業を本格的に手伝いはじめると、今まで気づいてなかった
これは変えた方がいいんじゃない?」と思うことが色々見えてきました。
それから十数年、これまで慣習になっていた農家ならではのルール
(作業の効率化・販売方法・経営など総合的に)を少しづつ改善しながら、
夫と子ども達とともに、農作業に励み、
収穫物であるお米を独自な方法で販売しています。

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「撮影:大沼ショージ」

 
意外ですが、デザインを仕事にしていた時代に身につけた色々な感覚
お客様の需要をマーケティングすること・パッケージデザイン・
web販売等の伝達ツール・企画プレゼンテーションetc …)が、
現在の農家という仕事に、とても活かせています。

  
②今の仕事の内容を教えてください。

米農家です。

お米を籾から発芽させて、田植えして、草取りして、稲刈りする。
文字にするとシンプルですが、農薬や化学肥料に頼らない農法で
稲作しているので、体力も必要ですし、水温や気温、天候を読み、
自然とせめぎあう、とても大変な作業の連続です。

せっかくそれだけ手をかけて育てたお米を、その美味しさを、
多くの方に知ってもらいたいという思いで、2015年に
一冊まるごとお米レシピの本お米やま家のまんぷくごはん」を、
(株)主婦と生活社から出版しました。

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左の本は日本語版で、右の本は台湾で出版された中国語版です。
本を出版するというのは、自分の世界を広げるパスポートに
なるんだな、と実感しています。

 

その後、雑誌・テレビ番組・web siteなどで料理レシピを
お伝えする仕事や、暮らし・掃除・料理道具を楽しむ提案など、
仕事の幅がとても広がっていて、楽しいです。

お米をつくること、そして販売することを中心に据えながらも、
お米にまつわる道具をデザイン・企画して商品化したり、
お米をテーマにしたイベントを代官山 蔦屋書店さん等で
開催していただき、
お米だけでなく、器、しゃもじ、おひつ、書籍を販売したり。
トークイベントでお話したり。
お米という、小さな1つのテーマから、
どんどん世界が広がっています。

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一番、近々の情報ですと、3/12(火)21:30~21:55
放映される、NHK[Eテレ]「趣味どきっ!」という番組に
25分まるごと1本出演しますので、ぜひご覧いただきたいです。

ちなみに再放送もあります。
 ・3/14(木)午前10:25~10:40・NHK[総合]
 ・3/19(火)午前11:30~11:55・NHK[Eテレ]
もし放送時間が関東と広島で違ったらすみません)

現在、書店で販売中の
「NHK 趣味どきっ!人と暮らしと、台所」
テキストにも、載ってますので、
もし興味を持っていただけたら嬉しいです。

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③今の仕事のやりがいや今後の目標などを教えてください。

農家という仕事は、自分たちの勘と、作業の仕方で、
農作物の実りや風味が変わります。
それはとてもシビアな仕事ですが、だからこそ、
細やかに多くのことを感じ、仕事に反映できます。

どの仕事にも言えることですが、考えて向き合っているからこそ
生まれるアイディアや、喜び、人とのやりとり、
それがやりがいにつながっています。

私がデザインの仕事に固執していた頃よりも、
今、現在の方が、人とのご縁も広がり&深まり、
充実しています。

これから先、お米を通じて、どんな人に出会えるのか、
どんな仕事ができるか、自分でも楽しみです。

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「撮影:川しまゆうこ」

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「撮影:川しまゆうこ」

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「撮影:川しまゆうこ」

 


後輩達に何かメッセージをお願いします。

将来、自分は何をしたいか、イメージをふくらませて、学ぶ。
そして、行動する。発信する。
道は、自分で切り開いていくものです。

 


☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆

 

山崎さん、大変興味深いお話をしていただき、

ありがとうございました!m(_ _)m

お米という小さなテーマから、世界がどんどん広がっていく

というのは実に刺激的で、何だかワクワクさせられました☆

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「撮影:大沼ショージ」

これは子どもが苦手な春菊も、おむすびにすればモリモリ食べられる!
という「ごはんレシピ」とのこと!(「お米やま家のまんぷくごはん」P.73に掲載)

    

お話を聞かせていただいて特に印象に残ったのは、

打ち込んできたデザインの仕事から結婚を機に米農家の

お仕事に変わられた時に、やりたかったことを諦めるのではなく、

それなら逆に今までの経歴の中で培ったものをいかして、

今の仕事そのものを面白くしてしまおうと発想を変えられたことです。

   

そうした柔軟な切り替えが、米農家に止まらず、実にマルチな

分野で活躍されている現在の山崎さんを生んだわけで、

後輩のみなさんもぜひ参考にしてもらえればと思いますね! 

 

最後になりましたが、

山﨑さんの今後のますますのご活躍

心からお祈りしています!(*^▽^*)

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 そしてもちろん山崎さんご一家のご多幸も☆



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