井上大輔さん(平成12年度卒)を紹介します!
今回紹介する井上大輔さん(平成12年度卒、一貫2期生)の
ご職業は海上自衛官です! しかも何と、この3月からは
「護衛艦さざなみ」の艦長を務めるバリバリの幹部自衛官!
(階級は2等海佐。なお前職は「第2護衛隊群司令部幕僚」)
護衛艦さざなみについてはこちら!(井上さんの名前も出てきます)
画像引用:汎用護衛艦「さざなみ」(DD113) たかなみ…:海上自衛隊護衛艦 写真特集:時事ドットコム (jiji.com)
今回艦長就任のニュースを聞いて、是非OBコーナーに!と
オファーしていたのですが、何とかスケジュールが調整できて
今回こうしてインタビューに答えてくださいました!
特に進路に防衛大学校を考えている人は勉強になりますよ!
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①本校を卒業してから今に至るまでの経緯を教えてください。
高校生の時は、好きな歴史を勉強しようと一般大学の文学部を目指していました。高校3年生の夏、ふとしたことから「自衛隊・防衛大学校」の募集要項を知りました。「防衛大学校(以下、「防大」)」というと、当時は「何となく聞いたことはある」程度の認識でした。広島県には呉や海田市に自衛隊が所在していますが、福山で生まれ育った私には馴染みのない存在でした。
当時の受験は1次試験が9月頃だったと思いますが、受験料も不要ということで、模試の感覚で受験したというのが正直なところです。受験にあたっては、自衛隊広島地方連絡部(現:広島地方協力本部)の懇切丁寧な説明、サポートがありました。
高校の卒業式の朝、合格の連絡をもらったことを覚えています。結果としては、防大の他は、国立大学と私立大学に合格しました。進学にあたっては、非常に悩みましたが、自衛隊が国際的な貢献をしていること、学生の段階から公務員として安定しており勉学に専念できることを考慮し、防大への進学を決めました。当時、防大の学科再編で「人間文化学科」が新設されることになっており、好きな歴史を学べるということも決め手の一つでした。
防大卒業後は、広島県江田島市の幹部候補生学校に入り、さらに1年間勉強と訓練に励みました。候補生学校卒業後、半年間の遠洋練習航海を経て、部隊に配属されました。以後、艦艇を中心に勤務し、現在の「さざなみ艦長」に至ります。
② 大学校ではどんな勉強をしたのか教えてください。
防大では、勉強は一般の大学と同じ勉強をします。1年生の時は文系と理系に分かれ、教養を中心に学びます。2年生で専門学科に分かれ、私は先の「人間文化学科」に入りました。「人間文化学科」では地理歴史を学びました。卒論は現在住んでいる呉市の都市形成について研究しました。卒業時は一般大学と同様、学士を取得します。
防大ではこの他、幹部自衛官となるための教育を受けます。1年生の時は共通要員として陸上、海上、航空をまんべんなく学び、2年生で各自衛隊の要員に分かれます。
2年生以降は、要員ごとの勉強・訓練に励みます。海上要員となり、船舶の航法や関係規則類を学んだり、実際の護衛艦で実習したりしました。「シーマンシップ」を養うために、ヨットを操船したり、カッターと呼ばれる小型のボートを櫂で漕いだりもしました。幹部候補生学校では、さらに専門的に学びます。
現在の海上自衛官としての基礎がここにあります。
③現在のお仕事の内容を教えてください。
広島県呉市を母港とする「護衛艦さざなみ」の艦長として勤務しています。我が国の平和と独立のため、日々我が国周辺海域の警戒監視に従事するとともに、いざという時に迅速適切に対応するための能力を構築する訓練にも欠かさず取り組んでいます。
「さざなみ」には約180名が乗り組んでおり、その指揮官としての重責を感じる日々です。自分の判断が任務の成否に直結することもあり、常に緊張の連続ですが、やりがいを感じています。また、自分たちの活動が安全保障の一翼を担っていることに誇りを感じます。
④ 今後の夢や目標を教えてください。
現在、非常にありがたいことに、防衛省・自衛隊は国民の皆さんから理解・信頼を頂いています。日々の活動に堅実に取り組み、我が国の平和と独立を維持し、皆さんの安心・安全な生活に貢献できればと思います。
また、コロナ禍で難しいところはありますが、機会があれば福山港に入港し、一般公開で皆さんに見ていただければと思います。
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井上さん、任務でお忙しい中、貴重なお話をいただき
ありがとうございました! 日本の安全保障だけでなく、
世界の平和にも貢献する大変重要なお仕事だと思います。
これからもがんばってください!∠(`・ω・´)
なお、井上さんからは、これから自分の進路を考えていく
後輩の皆さんに向け、温かいメッセージをいただいています。
最後にそれを紹介して結びに返させていただきますね!
「私は高校卒業式の朝まで想像もしなかった職に就いています。皆さんは可能性の塊です。今思い描いている夢や未来を実現する人もいれば、今は全く考えていない未来となる人もいます。いずれにしても充実した未来とするために、今を大切にしてください。未来は頑張り次第です。
これを読んで自衛隊に興味を持ってくれた方と一緒に働けたら嬉しいです」